第4回地域鉄道フォーラムの開催

一般社団法人交通環境整備ネットワーク主催/国土交通省鉄道局後援

一般社団法人交通環境整備ネットワークでは、広く市民に地域鉄道の現状と課題への理解を図り、地域鉄道間の連携や再生、その活性化に資することを目的として地域鉄道フォーラムを開催してきております。
第4回目となる今回は、鉄道事業の再生・活性化のため、公募により選ばれて就任した全国6鉄道会社社長が一堂に会し、地域と鉄道について熱く語らいます。

期 日:平成24年6月9日(土)
    13時00分~15時00分
場 所:東武博物館ホール

東京都墨田区東向島4-28-16
  東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)東向島駅下車0分6
    TEL 03-3614-8811(代)
参加費:無料
参加者 172名

プログラム

1.開会の辞 
   交通環境整備ネットワーク審議役 松本孝徳(北条鉄道 前副社長)
2.公募鉄道社長による講演「地域と鉄道」          
   秋田内陸縦貫鉄道 (秋田県) 社長 酒井 一郎
   由利高原鉄道   (秋田県) 社長 春田 啓郎
   山 形 鉄 道  (山形県) 社長 野村 浩志
   ひたちなか海浜鉄道(茨城県) 社長 吉田 千秋
   千葉都市モノレール(千葉県) 社長 大澤 雅章
   い  すみ 鉄 道(千葉県) 社長 鳥塚 亮
 3.全国公募鉄道社長サミット )
      交通評論家佐藤信之と公募社長によるパネルディスカッション

講演者のプロフィール (敬称略)

秋田内陸縦貫鉄道 酒井一郎社長
平成23年12月社長に就任。百貨店そごうで営業、企画、渉外、店舗開発など幅広分野で活躍するも会社更生法適用時には豊田そごう店長として会社再建のための店舗閉鎖という苦渋を嘗める。
就任後、早速内陸線の愛称名を「秋田美人ライン」に命名、ブランド力の向上を目指す。本年8月には全国の鉄道好きの高校生を一堂に集める「第1回全国高校生地方鉄道交流会」の開催を計画。
鉄道線を2階建ての家に見立て、1階が「生活路線を守る」、2階が「観光としての路線強化」で、1階を守るための2階部分をしっかり構築したいと語る。

由利高原鉄道 春田啓郎社長
平成23年6月社長に就任。東急観光(現トップツアー)で長く旅行業に携わる。自他共に認める筋金入りの鉄道好きで、昭和42年当時鉄道ピクトリアルで国鉄矢島線の記事に出会ったのが由利高原鉄道との縁のはじまり。
沿線に案山子を集めての案山子コンテストを成功させ、本年2月には由利本庄市矢島で「由利高原鉄道利用促進シンポジウム」を開催して県内外から多数の参加者を前に鳥海山ろく線をアピールする。
新型車両を導入してさらなる飛躍を目指す。

山形鉄道 野村浩志社長 
平成21年4月社長に就任、埼玉県生まれ。読売旅行において各種の旅行企画に携わり、その中で山形鉄道との接点が生まれる。絵が得意で展覧会用に改造した車を駈って全国を巡り各地で個展を開く腕前。もちろん鉄道が大好きで鉄道の絵も。
社長就任後、その卓越した企画力を生かして様々なイベントを実施するとともに新たな旅行商品を開発し、山形鉄道フラワー長井線を全国に売り込む。
平成21年には公募社長の奮闘記「私、フラワー長井線公募社長野村浩志と申します」を出版。

ひたちなか海浜鉄道 吉田千秋社長 
平成20年4月社長に就任、富山県生まれ。万葉線の再生に携わり、その手腕を買われる。
東日本大震災で路線が大きな被害を受け、3か月余にわたって休止を余儀なくされるも震災復興の原動力となるべく行政・市民・社員一丸となって復活を果たす。
普段は持ち前のフットワークの良さで、沿線の隅々まで歩き回るのを日課としている。近年は那珂湊駅に居ついた黒猫のおさむ君と人気を分かち合う。
なお、(社)交通環境整備ネットワークの設立発起人でもあり、現在常務理事。

千葉都市モノレール 大澤雅章社長 
平成22年6月社長に就任。約30年にわたり都市計画・交通計画コンサルティング、技術士として、都市計画をはじめ、鉄道やバスの路線計画に携わる。
モノレールと地域の距離を縮めたいとして様々な施策に取り組む。無人駅を地元住民活動の拠点として解放、沿線大学で社長自らの特別講義を行い学生とのやりとりから新たなニーズをくみ上げていく等積極的に沿線に出かけてはモノレールの存在意義を高める作戦を展開。
一方で、車両や施設の大きな更新期を迎えており、厳しい経営の舵取りをする中、この7月には念願の新車Urban Flyer 0-typeをデビューさせる。

いすみ鉄道 鳥塚亮社長 
平成21年6月社長に就任、元外資系航空会社に勤務。鉄道の前面展望の魅力にとりつかれ、展望動画作成販売会社まで立ち上げる程の鉄道好き。
ムーミン列車を走らせ、沿線の国吉駅にはムーミン関連グッズを売るショップを開設。時に社長自ら売り子になって店頭に立つが、お客様からは「ムーミンそっくり」との声も。
訓練費用700万円自己負担の運転士募集、平成23年にはキハ52を導入等の話題に事欠かない。いすみ鉄道が地域の広告塔となって地域全体が活性化することが夢。
平成23年に講談社より社長の本音を吐露した「いすみ鉄道公募社長―危機を乗り越える夢と戦略―」を出版。

講演概要

sakai 1.開会の辞 交通環境整備ネットワーク審議役 松本孝徳(北条鉄道 前副社長)
公募で選ばれた社長を育むのは行政の役割
上下分離、他業種の第三セクターとの経営統合といった手法が有効になってくるのではないか
本日お集まりいただいた公募社長は大変個性的で、魅力的、鉄道と地域の関わりを大切にされている方で、お話に期待

2.講演「地域と鉄道」 
matsumoto (1)秋田内陸縦貫鉄道  酒井一郎社長講演
キャッチフレーズは、「乗って楽しい内陸線」
商圏とターゲットを明確に
鉄道は男くさいことから、女性の認知度をあげたい
夏には東京中心の私立高校の鉄道研究部の生徒に来てもらって夏の合同合宿計画

(2)由利高原鉄道 春田啓郎社長講演
キャッチフレーズは「日本の原風景」、都会からみると季節感があり、緑が濃いところが非常に魅力
国鉄の第1次廃止対象路線の中で存命率は35%ぐらい
haruta 車の利便性には太刀打ち出来ない
しかし、いまさらローカル線を持とうと思っても持てない
1回止めたら二度と手に入らない、「地域の貴重な資源」と認識
5つの経営の理念
1「鉄道の魅力、ローカル線の魅力をアピールする」
2「露出を増やさない限りお客様は増えない」
3「地域の皆様あってこそ」
4「鉄道といえども営業はかかせない」
nomura 5「従業員は貴重な財産」

(3)山形鉄道株式会社 野村浩志社長講演
自分で書いた絵がきっかけとなり、移動美術館で最初に車を置かせてもらった場所が長井駅
アイディアマンは社員で、運転士が発想した方言ガイド、新入社員の女の子が考えたウサギ駅長等
特技は集客、そのキーワードは連携
yoshida
(4)ひたちなか海浜鉄道 吉田千秋社長講演
大震災で振り出しに
常に一生懸命、謙虚に
各社長さんが一生懸命考えていることを一つの文書にまとめてガイドを作る
第一弾として、今年の夏に第1回鉄道大学を創設

oosawa
(5)千葉都市モノレール株式会社 大澤雅章社長講演
7月8日にこの新型車両がデビュー
懸垂型で世界一長い路線を走る車両が街のシンボルとなるよう、「空」をデザインコンセプト
車両のマーク作成にあたっては千葉氏の家紋星と月の歴史を込めて作成

(6)いすみ鉄道株式会社 鳥塚亮社長講演
torizuka
「地元のお客さんは乗らなくていい」と言った日本で最初の鉄道
日々の生活では乗らないけれど、皆さん鉄道残したいと思っている
どうやったら残すか、あとは方法論
ローカル線はブランド化の条件にあてはまる
地元が自信を持つ、地元が元気になる、それは鉄道があるから
鉄道を利用する、地域の広告塔として利用する
いすみ鉄道を全国区にする
鉄道をどうやって利用しようかと考えていけば、地域と鉄道は必ずリンクして、そこから糸口があって発展していく
ここまでの講演録の詳細版はこちらから 講演録へ前半部講演録

3.全国公募鉄道社長サミット
会場の様子
(佐藤)就任後のご感想や地域との関わりなどについて

(千葉モノレール大澤社長)-社長の机-
「社長の机」というタイトルを付け、曜日と時間を決めて各駅に出かけている。
利用者の声をお伺いする場所となっており、お褒めの言葉は大変ありがたく続けている

(由利高原鉄道 春田社長)-お酒処ならでの-
社員のひとりひとりの考えを活かすように、社員全員と面接
酒処で、会議の後にはお酒という習慣、体を壊さない程度にお付き合い

(秋田内陸縦貫鉄道 酒井社長)-毎日の乗車実績を公表-
4月から乗車実績をホームページで公開
会社の中においても緊張感を持つ

(佐藤)地域の共有資源として、鉄道があることで地域全体が活性化し、最終的には潤っていくという実績を見せていくことが重要。地域とのあり方、地域との連携についてお話を。

(千葉モノレール 大澤社長)-千葉都民の足から地域の足に-
これまでは、東京へ通勤するいわゆる千葉都民の足の利便をどう確保するかが大切であった。
しかし、いわゆる団塊の世代の方の定年問題が当社の路線の中でも深刻に始まっている。
その東京に通わなくなった方たちは千葉の市街で活動をしており、千葉の街の中に出てこようと思うと、現在のモノレールの路線はたいへん便利
そのような形で地域と新しい付き合いがはじまっている

(秋田内陸 酒井社長)-人の魅力、人との出会いを大切に-
内陸線の魅力には3つあり、第一の魅力は、沿線の観光施設なり、観光スポットが持っている魅力
第二の魅力は、ローカル色を表している車両の魅力
第三の魅力は「人との出会い」、お客様が地域の中に入り込んでいただくことによって沿線の魅力がまた出てくるのではないか

(由利高原鉄道 春田社長)―観光の受け側の整備―
行政と協力をしながら観光の受け皿を作って行きたい
受ける側として何が欠けているのか、どこに力を入れれば一番効果的なのか、

(佐藤)今まで野村社長から話を伺っていて、実は野村社長自体がキーパーソンの役割を持ってきているもではないか

(山形鉄道 野村社長)-観光は手段、集客のための合コン理論-
観光鉄道にするのは手段であり、目的は当然地域の足を守ること
すぐできる事は、外からのお客様を沢山連れてくる、観光客を増やしていくこと
お客様を集めるコツは、鉄道を売り込んでは行けない
合コンの発想で王様観光地を売ってついでに鉄道を売っていく

(佐藤)野村社長の個性で客を引っ張ってきているという要素が大きいと思う
いすみ鉄道の鳥塚社長、その風貌とお話と鳥塚社長自身のキャラクターというのが非常に鉄道自体のブランド化に貢献しているのではないかという印象を持っていますが

(いすみ鉄道 鳥塚社長)-社長は自ら動く-
一番コストがかからないのが社長
どこでも出かけて行き、たまたま喜んでいただいている

(佐藤)「喜んでいただいているだけ」、と謙遜されていますが、この鳥塚社長のキャラクターがあって、いすみ鉄道なのかなあという気がしている
ひたちなか海浜鉄道は、最終的いろいろな人達を巻き込んで第三セクター化とした、地域と鉄道の関わりの中では面白い先進的な事例ではなかったかと思いますga

(ひたちなか海浜 吉田社長)-市民の支持が不可欠-
恵まれていると思っているのは市民コンセンサスが得られているところ
市民の皆様の支持がないと終わり

(佐藤)本日は敢えて締めをしない、結論を出さないと、これは参加している人たちのひとつの宿題として、実際に参加している各社の路線に乗っていただいてその上で今日の話を実感してもらえれば、それが結論になるのか、山形鉄道の野村社長の方から新しい企画を
(山形鉄道 野村社長)-社長がお出迎え、全国公募鉄道社長リレーサミット-
先ほどサミットが始まる前の控え室で、6人の公募社長で話し合いをして、地元に来ていただいて現状を肌で感じていただくため、「全国公募鉄道社長リレーサミット」という4日間ぐらいのスケジュールで6社を回る旅行企画を考えている
実現したらホームページで発表

(佐藤)-地域の交通を守るにはすべての人が主役に-
現地に行っていろいろ実感してもらうことが重要
聴衆も話している人たちと同じ地域の交通を守っていく主役、今日の話を受け継いで行ってもらいたい
ここまでの講演録の詳細版はこちらから 講演録へ後半部講演録

講演録の一括ダウンロードはこちらから

全国公募鉄道社長in東京開催記念6社入場券セットの発売

本サミット開催を記念した6社合同の記念入場券セットが発売されています。売価1,000円
6社での発売 
6社200部づつ番号0001~ から1200番を振り分けて販売致。発売駅等は、それぞれの社のホームページまたは各駅でご確認下さい。
なお、発売番号のお問い合わせはご遠慮下さい。

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