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地域鉄道フォーラム2018「鉄道と音楽」の開催

一般社団法人交通環境整備ネットワーク主催/国土交通省鉄道局後援
         地域鉄道フォーラム2018 -鉄道と音楽-

 国土交通省鉄道局後援・一般社団法人交通環境整備ネットワーク主催の地域鉄道フォーラム2018「鉄道と音楽」を平成30年6月9日(土)東武博物館ホールで開催しました。
 このフォーラムは、地域鉄道の現状と課題について広く市民に理解をいただくことを目的として2009年より毎年開催しており、今回は10回目となるもの。

期 日:平成30年6月9日(土) 13時00分~15時00分
場 所:東武博物館ホール
    東京都墨田区東向島4-28-16 TEL 03-3614-8811(代)
参加人員:113名 

title プログラム      
1.来賓あいさつ 国土交通省鉄道局鉄道事業課長 石原 大氏
2.基調講演 「鉄道と音楽」 ミュージシャン/音楽館代表 向谷 実氏
3.トークセッション「鉄道と音楽の未来」
     ミュージシャン        向谷 実氏
     シンガーソングライター    オオゼキタク氏
     鉄道アーティスト       小倉沙耶氏
     コーディネーター/常務理事  向後功作

講演概要

講演録の詳細版はこちらから 講演録へ 詳細講演録(pdf,683KB)

1.来賓あいさつ 国土交通省鉄道局鉄道事業課長 石原 大氏

 ご来賓の国土交通省鉄道局鉄道事業課長の石原大氏から、様々な音楽に取り上げられているのは鉄道が身近な存在であり、それに対する思いや思い出が詩となり音楽に取り上げられてきた。音楽の力で地域の鉄道がどう元気づけられるか考え、共に音楽の時間を過ごしたい、とのごあいさつをいただきました。

2.基調講演「鉄道と音楽」 ミュージシャン・音楽館代表 向谷実氏

 ミュージシャンで株式会社音楽館代表取締役社長の向谷実氏より「鉄道と音楽」と題して基調講演をいただきました。
音楽家としての音へのこだわり、そして「とことんこだわる」、「人の役に立つことをする」、「約束」という3つのキーワードから今日に至るまでをエピソードを交えて講演をいただきました。
(講演の内容)ミュージシャンとして・東横線の発車メロディ・トレイシミュレータの開発まで・音にこだわる・軽量バー式ホームドア・鉄道をより良くするために

3.トークセッション「鉄道と音楽の未来」

 トークセッションは、「鉄道と音楽の未来」について、向後功作常務理事がコーディネーターとなって向谷実氏、シンガーソングライターのオオゼキタク氏、鉄道アーティストの小倉沙耶氏によるトークが展開されました。(以下、敬称略)

【 Session 1】 音楽と鉄道へのかかわり

向後功作 -銚子電鉄で運転士や車掌を経験ー
 8年前まで銚子電鉄に勤務、運転士や車掌を含め鉄道を経験。
音楽は中学生から吹奏楽をやっており、娘たちも吹奏楽をやっていることから親子の断絶がなく、これも音楽があったからではないかと思う。


向谷 実 -平和とは自由に音楽を聴けるときー
 父にとっての平和というのは自由に音楽を聴けるときにあった。父のそういった強力な願いと、僕の音楽的な方向性も一致して、昭和30年代の当時四歳半からピアノを弾き始め今に至っている。
 2020年の東京オリンピックもひかえ、日本の鉄道の車両に乗ってみたらとても良い音が聞こえてきたと感じてもらえる仕事を極めていきたい。

オオゼキタク -言葉を紡いで旅する楽しさを伝える-
 ギターを手に取ったのが大学1年生の19歳の時。メジャー・デビューした2004年以後プロモーションでいろいろな列車に乗る機会を得る。
 言葉を紡いで、「鉄道や旅することは楽しいね」というメッセージを皆さんに伝えたい。


小倉沙耶 -寝台列車さくらが停まる駅-
 2002年から鉄道アーティストとして活動。愛知環状鉄道のイメージソング「花降る駅で」、明知鉄道のイメージソング「アケチでみつけたスローライフ」を歌う。
 寝台列車さくらが停まる駅「豊橋」で生まれ育ち、母の帰省で長崎までさくらに乗った根っからの鉄道ファン。

【 Session 2】鉄道と音楽の結びつきを考える 

向谷 実 -発車メロディと著作権-
 鉄道と音楽は私個人でも社会のニーズでも存在。
 音楽をかけることはそれなりの著作権や権利が発生し、その権利意識を作る側も、かける側も話し合って決めていく必要がある。

オオゼキタク -歌作りの原点は郷愁-
 不便なところだったり、気持ちの上で届けたいのだけど届かないという「もどかしさ」のようなものがあって、その欠落を埋めるように歌が出来上がっていくと感じる。
 次の世代の皆さんも言葉をどんどん紡いで鉄道と音楽のテーマで盛り上げていってくれるのではないか。

小倉沙耶 -人は五感で感じると記憶に残る-
 列車の名前を忘れ、路線名も忘れてても、景色と音楽と味覚は覚えており、人は五感で感じたのは強く記憶に残る。
駅や車内で流れる音楽はそれ自体が付加価値となっており、今後またどのような音楽を聞くことができるか楽しみ。

【 Session3】今後の鉄道と音楽の発展可能性

向谷 実 -To be continued感を大切に音楽でサポート-
 発車メロディはTo be continuedな感じで終わるようにしている。
 高速列車での定時性の維持には性能のほか私達の乗り降りの「マナー」にもあって、「お客様が降りてから乗ってください」というルールを音楽がサポートし、情報サインとして機能している。

オオゼキタク -車内での演奏は聴き手も演奏者も楽しい-
 列車の中で音楽を奏でて一緒に楽しむのは、演奏家としても純粋に楽しいという感覚を持つ。
 少しずつ作っていく楽曲がだんだん形になり、自分のアイデンティティーになっていくのは嬉しい。

小倉沙耶 -プロセスを見せる-
 地域を盛り上げる活動として、今までは、結果を見せることがメインであったが、最近はそこに至るプロセスを公開していくことが重要であることが判ってきた。
 公開するまでの練習風景を見せる等そこに至るまでのプロセスを出す取り組みを行っていただきたい。

向後功作 -まとめ-
 鉄道と音楽には様々なストーリーがあり、出来上がるまでの音楽家の意図も知った上でその音楽や音を聞き直してみたい。
 今後どのような方向に向かっていくのか注視していきたいと感じた。

4.セッション演奏

 小倉沙耶さんの司会で、オープニングはオオゼキタクさんの「旅するように時は巡る」、続いて向谷実さんのキーボードが加わっての「ほのかたび」、そして小倉沙耶さんのボーカルと会場の皆さんも一緒になって「線路は続くよどこまでも」の大合唱で締めくくりました。

 

登壇者のプロフィール

 ポスター

参加証明書

フォーラム参加者には、記念の特製硬券参加証明書を配布いたしました。

パンフレット

パンフレットはこちらからどうぞ(PDF)
 ポスター

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